• 2021.07.08
  • お味噌の基礎知識

Q.教えて、ダイズ先生!味噌のギモンと豆知識

梅雨から夏にかけては、湿度や気温が高いため食品が傷みやすくなるので注意が必要となります。
この時期、皆さんが普段使う食材・味噌󠄀について正しい保管方法が気になる、という方も多いのではないでしょうか?

そこで、本コラムでは、意外と知らなかった、でも知っていると役に立つ味噌の豆知識について、ダイズ先生が回答していきます。

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ダイズ先生

はじめまして、ダイズ先生です!
僕の体は大豆の形をしているだけに、味噌の豆(マメ)知識を話すのが大得意なんだ。
本コラムでは、味噌のギモンについて話していくよ。

Q. カップ容器の上に貼られているシートは、剥がして捨ててもいいの?

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ダイズ先生

捨ててOK!
シートには味噌の乾燥や酸化を防ぐ効果はないんだ。代わりに味噌の表面にラップを密着させて保管すると、乾燥や酸化を防げるよ。

Q. 保管している味噌の色が濃くなった気がするんだけど‥。どうして?

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ダイズ先生

味噌の原料である大豆や米などに由来するアミノ酸と糖が反応して、褐変(褐色に変化)する「メイラード反応」と呼ばれる現象が起きているからだよ。
一般に温度が高いほど、また同温度であれば、保存期間が長いほど、色が濃く(赤く)なっていき、製品化された後も保管方法によっては色が変化するよ。特に「無添加」と書かれた味噌は変化しやすいので、冷蔵庫や冷凍庫で保管すると色の変化が起こりにくいよ。

Q. 明るい茶色の味噌が、しばらく保管していたら焦茶色になってしまったけれど食べても大丈夫?

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ダイズ先生

残念ながら風味は落ちてしまっているけれど、未開封であれば食べても問題ないよ。
少し味を見て、そのまま食べるのに適していない場合は、漬け床にするなど工夫してお使いいただくことをおすすめするよ。
夏場の気温が高い環境では急速に褐変が進むため、味噌の風味に大きな影響を与えてしまうこともあるんだ。開封済の場合は、表面に雑菌の繁殖等がないか、匂いに問題はないかを確認して、少しでも異常を感じたら食べないことが一番だね。

Q. 味噌の表面に白いカビのようなものができたけど、これはなぁに?

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ダイズ先生

「産膜酵母(さんまくこうぼ)」という酵母菌の一種の一種で、空気に触れる面にできることがあるんだ。
食べてしまっても害はないけれど、そのままにしておくと味噌の風味を損ねるので、発生した場合はその部分を取り除くことをおすすめするよ。

この「産膜酵母」、実は、味噌󠄀用の優良酵母と種そのものは同じ、性質が少し違うだけなんだ。
昔から 味噌󠄀の醸造工場には付き物の酵母菌で、開封した味噌󠄀を暖かい環境に置いておくと、生えることがあるんだよ。温度を下げると発生を抑制できるため、開封後の味噌はなるべく冷蔵庫で保管しよう。

「産膜酵母」とは別に味噌の表面や内部に白い結晶ができることもあるんだけど、これはタンパク質が酵素によって分解されることで生じる「チロシン」というアミノ酸が結晶化したものなんだ。チロシンは味噌の成分のひとつなので、取り除く必要はなく、食べても体に害はないんだよ。

Q. 味噌を冷凍室に入れたらどうなるの?

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ダイズ先生

味噌は塩分濃度が高く、糖などの凝固点の低い成分が含まれるので、一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍室に入れても、カチコチに固く凍らないんだ。知ってたかな?
多少固くはなるけれど、そのままスプーンやヘラですくうことができるので、そのまま料理にも使用でき、使い勝手も良く保管できるので試してみてね。

本日の豆知識はここまでです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
暮らしの参考になりましたら幸いです。

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